視線から判る授業参加


近年、質的な研究を用いて教育の質の向上を試みる研究が多くなされています。しかしその多くでは、教育の質の見える化は困難とされてきました。この問題に対して本研究ではこれまで、小学校の授業を録画して顔認識技術で分析し、その見える化を試みてきました。その結果、子どもの位置や向きを用いることで子どもたちの関心推定が可能であることを示してきました。これを踏まえて本稿では、授業内場面を推定するために子どもたちの顔の向きから視線想定交点を算出し、その分布マップを作ることで授業活動の見える化を試みました。本発表では記録した映像を意味付けし、見える化した授業活動中における個々の子どもの行動特性の解釈について報告します。