教育を科学の対象としてその質をエビデンスに基づき
改善する手法を開発する。
Our Challenge
教員は日々の生活や授業を通して子どもの成長や集団の雰囲気等を読み取り、振り返りに利用しています。しかし従来のテストによる評価は子どもの学力・知識は定量化できますが、子どもの人間性や個別性などの特性を考慮した成長は評価ができません。そのため、子どもの成長の評価は教員個人の技能や経験などの主観の範囲に留まってしまいます。
この問題に対して私たち先進デザイン研究室では、独自開発した人工知能センサ「行動センシングシステム」により抽出したデータをもとに、授業中の子どもたちの行動特徴の客観化を目指しています。そして得られた行動特徴を担当教員にフィードバックし、教員の子どもの成長に関する認識と比較・評価します。教員はこのデータに注目しつつ次の授業を行い、得られた行動特徴が振り返りに貢献できる箇所をインタビューにて評価し、行動特徴の抽出と分析を改善します。このサイクルを反復することで、授業の進行と共に変化する子どもの成長変数の抽出をしています。
私たちは教育を科学の対象としてその質をエビデンスに基づき改善する手法を開発する研究を続けています。そしていずれは私たちの人口知能(AI)技術による研究が、子どもの成長と教師の負担をよりサポートできるようになることを目指しています。
私たちの研究の流れ
授業
独自に開発した人工知能センサ「行動センシングシステム」を導入した教室内で通常通りの授業を行います。
子どもの視線・体の向きを確認(授業中)
授業中の子どもの視線や体の向きを記録します。
記録結果より得た情報を分析
記録結果を基に、子どもたちの授業中の様子の確認、そして長期的・反復的に観察することで、前回よりどのように子どもたちが成長したかを細かく分析します。
教員へのフィードバック資料の作成
分析した内容を担当教員へシェアします。
カンファレンス時の振り返りに利用
教師は配布された資料をもとに、カンファレンスを行い、次回授業の準備をします。
授業
データに注目しつつ、次の授業(ステップ1に戻る)を行います。
反復してデータを取ることにより、授業の進行と共に変化する子どもの成長変数の抽出をしています。
また得られた行動の特徴が振り返りに貢献できているカ所をアンケートにて評価し、更なる行動特徴の抽出と分析を改善します。